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研究室の概要 | 人類生態学教室|東京大学大学院 医学系研究科 国際保健学専攻

humeco.m.u-tokyo.ac.jp · 27 words · saved by 1 readers

環境と健康は不可分の関係にあります。人為的な活動にともなう環境の変化、たとえば、化学物質による水や大気の汚染、快適ではない近隣居住環境の形成、生物多様性の減少、腸内細菌叢との共生関係の破綻などは、人間の健康にさまざまな影響を及ぼします。また、近代化、工業化などに象徴される社会環境の変化にともなって、食生活、労働、人口再生産という人間の適応システムを構成する基本的な行動も変容するものです。人類生態学分野では、人間が環境とどのような相互作用のなかで生存しているかという視点に立ち、集団ごとにみられる健康問題の生態学的・文化的要因について研究しています。 現在の主要テーマは以下の通りです. 人類の特徴のひとつは、環境の変化に対する適応力が高いことです。教授の梅崎は、この適応の多様性についての研究をおこなってきました。最近の関心は、腸内細菌叢が集団の栄養適応に果たす役割をみきわめることです。アフリカで進化した人類が、地球上のさまざまな環境に拡散するプロセスにおいて、一般的には人間の生物的な特徴を変化させることによる適応と、行動あるいは物質文化による適応の重要性が強調されてきました。しかし、最近の研究成果をふまえ、それぞれの地域での食生活に対応した腸内細菌叢が形成され、それが人間の生存に必要な栄養素のうち食生活だけでは賄えない部分を補完する役割を果たしてきたのではないかと考えるようになりました。梅﨑が1990年代から調査を行ってきたパプアニューギニア高地社会には、サツマイモ中心の食生活でタンパク摂取量が明らかに欠乏しているにもかかわらず、タンパク欠乏にともなう臨床症状をしめさず、むしろ立派な筋肉を発達させる人々が暮らしています。この「低タンパク適応」のメカニズムを明らかにするため、細菌学者、ゲノム科学者、生化学者、文化人類学者などとの共同チームを組織して、挑戦を続けているところです。今後は、他の地域の人類集団を対象にした研究へと展開していきたいと考えています。 もうひとつ、人類が高齢化・人口減少という「問題」に対してどのような創造的な適応をするかということに興味があり ます。高齢化・人口減少は、人類が産業革命の恩恵を受けたことの帰結ともいえる現象であり、先進国で先におこった後、グローバルに拡がっていく問題です。これまでの歴史のなかで、人類は必要に迫られるほどに創造性を発揮してき

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